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夏が来たりてギャルになる

死にたいからプールのおしっこが羨ましい

死にたいからプールのおしっこが羨ましい

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だいたい、希死念慮というのは、突然現れて飲み込んでくるクリーチャーじゃなくて
ずっと私の中で溶けている一滴の毒のようなものだ。

 

一杯のワインに、たった一滴毒が入るだけで毒ワインになるなんて不思議だよ。飲めたもんじゃない。

 

プールのおしっこが羨ましい。状況としては、まぁまぁ悪い感じがするんだけど、
子供のあるあるみたいに受け取られて、なんならちょっとおかしみもある。

 

毒を消そうと努力はしている。たぶん、普通より健康的だと思う。

 

12時には消灯し、6時には起きる。お香を焚いて、ヨガをする。
体が重ければ有酸素を、そうでなければ筋トレをする。
晴れた休日には、少なくとも1時間はウォーキングをする。

 

自炊もしている。
自分のお弁当は美味しい。

温かい飲み物を切らさない。紅茶もコーヒーも、白湯も好き。

 

趣味はあり、趣味を語れる友人もいる。本を読むのも、映画を見るのも好き。

 

でも、その裏ではずっと、自分のことが嫌いで、身体が恨めしくて、涙が止まらない。


上に書いたものは、嫌々頑張っている「治療」ではないから、

「もっと対処できるだろ」って思われるかも。

 

でも、もっと対処、できるのだろうか。

 

「自分で自分の機嫌をとる」ことの美しさが叫ばれて久しいな。

そうしたいけど、うまくできない人を残して。

 

「運動したら」「眠れないなら紅茶を飲みなよ」と言ってくれた人、

優しく機嫌の取り方を教えてくれた人のおかげで、


私の生活は、なんだか

「よくなるためのスタンプラリーなんじゃないか」

と思うようになった。
(でも私も、困ってる人に「スタンプラリー制覇してみたら」ってアドバイスしちゃうな~。)

 

スタンプラリーのもっと先には、お薬や専門家がいる。

 

昔、「ストレスを感じるとどうしても不随意に動いてしまう体を、卒論までになんとかしたい」

と訪れた病院で出された薬を飲んで、もっと容態が悪くなってしまった。

看護師の友人に聞いたら、かなり強い薬だったみたい。

 

結構、高かったな。対処スタンプラリーはお金がかかるな。またお金をかけて、失敗するかもしれない冒険をしないと、スタンプラリー制覇にならないのかな。

 

プールのおしっこだと思えたらいいのに。

 

朝起きてすぐの絶望や、思考と思考の間に挟まる希死念慮の毒が

プールのおしっこだったらいいのになぁ。